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■妊婦の体重増加目安、従来より3キロ引き上げ 低出生体重児増加受け

 妊娠中の女性の適切な体重増加量について、厚生労働省は、目安を引き上げる方針を固めました。若い女性のやせ傾向で低出生体重児の割合が高まるなど、厳格な体重管理の課題が指摘されたためで、妊娠前にやせ形の体格の場合、従来より3キロ多い12〜15キロを目安に出産までに体重を増やすよう促します。4月にも、妊産婦が食生活の参考とする指針を改定し、新たな目安を示します。

 妊娠中の女性の体重の目安は、厚労省が2006年に策定した「妊産婦のための食生活指針」で示され、産婦人科医らによる体重管理の指導に使われてきました。関連学会などから、妊婦の体重が適切に増えない場合、胎児の発育に影響が大きいとする新たな知見が得られたことを踏まえ、策定以来初めて見直しを決めました。

 新たな体重増加量の目安は、妊娠前の体格指数(BMI)が18・5未満(やせ)では12~15キロ増、BMI18・5以上25未満(普通)は10~13キロ増、BMI25以上30未満(肥満)は7~10キロ増とします。BMI30以上の場合は、上限5キロを目安として個別に指導します。BMI30以上を除き、いずれも従来の体重増加の指標よりも増量を促すことになります。

 日本は2500グラム未満の低出生体重児が生まれる割合が約1割と高い水準にあります。2018年のデータによると、経済協力開発機構OECD)加盟国でも、ギリシャに次いで2番目に高くなっています。出生体重が低い赤ちゃんは、成長後に糖尿病や高血圧のリスクが高まるとの報告があります。

 母子愛育会総合母子保健センター(東京港区)の中林正雄所長は、「妊娠中もバランスよく栄養を取り、体重を増やすことが母子の健康のために大切だ。妊娠を希望する女性は、妊娠前から食生活を見直しておくことが望ましい」としています。

 2021年3月6日(土)